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 ◆発刊にあたって   

  本書,「防火・防爆対策技術ハンドブック」が出版元でも在庫がなくなり,この度,新版として改訂増補版を出版することになりました。専門書であり,しかもかなり高額な本書をご購入いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。製作側の勝手な思い込みですが,皆様の支持を得た原因のひとつに,普通の書籍との構成の違いがあるのではないかと思います。すなわち,普通は先ず理論から始まり,後半になってようやく各論になるところを,最初から事故事例をはじめとする具体的な議論から始めたというところにあるのではないでしょうか。また,著者の方々が,難しい事項でも,皆様に読んで理解していただけるよう,やさしい表現に心がけて下さったことも大きかったと思います。その緒果,本書をご覧になったとき,これは現場ですぐに役に立つということでご購入いただけたのではないでしょうか。

  新版の製作にあたっては,当然のことながら,改訂増補版としてなるべく最新の情報を盛り込むことに努めました。事故事例を増やし,解説の項目も増やしました。昨年9月の十勝沖地震で,大きな被害を受けた出光興産竃k海道製油所におけるナフサタンクの全面火災の事例に鑑み,その対応策として話題になっている「大容量泡放射砲」についても解説しました。

  2002〜2004年にかけては事故が多発した年でした。まさかこの企業がと思うような大企業の事業所で事故が頻発しました。原因は様々で,一義的な決めつけはできませんが,企業の技術力,特に安全に関する技能の伝承がうまくいってないのではないかという不安を国民は持っています。それと同時に,国民の安全と安心に対する要求は,日に日に高まりつつあります。しかし,企業の経営者のすべてが,この国民の強い要望を十分理解しているとは思えません。むしろ危機管理の意識のなさが企業の経営を危うくする事例には事欠かない状態です。

  火災・爆発は災害の中でも強力で,直接人命の殺傷につながります。火災・爆発防止を図ることが安全のためになすべき最重要項目です。事業所での火災・爆発防止のために本書が少しでもお役に立つなら製作にあたった著者および編集者の望外の幸です。

2004年 9月    上原 陽一     

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