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金属の腐食事例と各種防食対策

・実務に携わる技術者、設計者、研究者向けに書きおろされた初めての書
・各産業分野における腐食事例を豊富に取りあげ、その原因から対策に至るまで総合的に具体的に記述!!

◆ 監 修 石原 只雄
◆ 共 著 :科学技術庁 金属材料技術研究所
工学博士
◆ 発 行 :株式会社テクノシステム
◆ 発 刊 :1993年10月23日
◆ 体 裁 :B5判上製本 464頁
◆ 定 価 :58,107円(消費税・送料込み)

 化学プラントや火力・原子力発電所など産業設備はもとより、我々の生活をとりまく各種製品、機器、装置および構造物等には、
金属材料が数多く使用されている。また、近年では先端技術の開発により、その環境は多種多様化し、苛酷な使用条件にも対応できる
よう要求が高まってきている。しかし、これらの金属材料はその使用状況によっては腐食が生じて、複雑・多岐な形態の腐食損傷に至
る事例も数多く報告されている。そして、このような腐食による経済的損失は計り知れないものがある。腐食による損失は単なる経済
的損失ばかりでなく、操業の安全性や信頼性の低下にも繋がり、ひいては重大な事故にまで繋がった事例も決して少なくない。
 本書では実務に携わる技術者、設計者、研究者等を対象に、各種産業分野における腐食事例を豊富に取り上げ、その原因から対策ま
でをそれぞれの専門家により分かりやすく解説する。多くの腐食過程が電気化学的性格をもっていることから、第1章においては腐食
現象を電気化学的な面から解説し、電位−pH図、分極特性、腐食損傷形態の分類とその特徴、メカニズム等について概説する。第2章
では、港湾施設や海中構造物の腐食事例、給・配水管や地中埋没管における腐食事例、火力・原子力発電プラントや化学プラントなど
エネルギー関連施設の腐食事例を中心に各種産業分野別の腐食事例と各種防食対策等について詳述する。またコンピュータや情報通信
機器などのハイテク製品、自動車、家電製品などに使用されている電子機器部品等における腐食問題に関しては事例と対策の紹介に留
まらず、耐久性評価のための加速試験法の記述など積極的な対応を図った。第3章では、電気防食法や塗膜・塗装技術及び防食設計等
に関連して最新の技術を含めて紹介する。第4章では、現場での腐食現象を再現するための、実験室試験、プラント試験及び実地試験
法、ならびに実験室及び現場における腐食評価のための腐食計測法と腐食診断法について解説する。
 本書の執筆は、各産業分野における腐食問題や防食技術の現状によく通じておられる第一線の方々にお願いしている。

■執筆者一覧(執筆順・敬称略)

石原 只雄 科学技術庁 金属材料技術研究所 第五研究Gr
伊藤  叡 新日本製鉄(株) 技術開発本部 技術開発企画部
清水 義明 NKK 総合材料技術研究所 第二金属材料研究部
平野 秀朗 (財)電力中央研究所 金属材料部 水腐食化学Gr
石井 邦雄 日揮 技術開発本部 材料研究部
石川 雄一 (株)日立製作所 機械研究所 第三部
尾崎 敏範 日立電線(株) システムマテリアル研究所
福沢 秀刀 ナカボーテック(株) 技術開発研究所 技術管理部
田邊 弘往 大日本塗料(株) 技術本部 基礎研究部
中原 正大 旭化成工業(株) エンジニアリング技術センター
藤井 哲雄 三浦工業(株) 防食技術部

<総目次>

第1章 腐食の基礎とメカニズム
 1. 腐食の定義
 2. 水溶液腐食
  2.1 水溶液腐食の特徴
  2.2 腐食反応の熱力学
   1) 標準電極電位と自然電極電位
   2) 電位-pH図
   3) 腐食しつつある金属の腐食電位
   4) 電気化学反応と反応速度
   5) 分極と腐食速度の関係
  2.3 水溶液腐食に影響する因子
   1) pHの影響
   2) 溶存酸素の影響
   3) 温度および塩濃度の影響
   4) 液の流動の影響
 3. ガス腐食
  3.1 ガス腐食の特徴
   1) 直線則 2) 放物線則 3) 対数則
  3.2 鉄のガス腐食
 4. 腐食損傷形態
  4.1 全面腐食または均一腐食
  4.2 局部腐食
 5. 金属材料の腐食特性
  5.1 耐食性の向上
   1) アノード反応活性度の低減
    2) カソード反応活性度の低減
   3) 保護皮膜の改善
  5.2 鉄鋼材料とその使用環境
   1) 低合金鋼
   2) ステンレス鋼
  5.3 非鉄金属材料とその使用環境
   1) 銅および銅合金
   2) アルミニウムおよびアルミニウム合金
   3) ニッケルおよびニッケル合金
   4) チタンおよびチタン合金

第2章 腐食事例と防錆・防食技術
第1節 港湾施設、海洋構造物における腐食と対策
 1. 海水中の腐食
  1.1 海洋の腐食性におよぼす環境要因
  1.2 各種海水環境における腐食特性
 2. 海洋構造物の防食
第2節 給・配水管の腐食と対策
 1. はじめに
 2. 淡水中での鋼管の腐食
  2.1 pHの影響
  2.2 溶存酸素濃度と流速の影響
  2.3 さびこぶ形成の影響
  2.4 溝状腐食
 3. 亜鉛めっきの腐食
  3.1 水質の炭酸平衡
  3.2 上水中での亜鉛めっきの腐食
 4. 給・配水管の防食方法
  4.1 耐食配管材料
  4.2 薬剤の注入
  4.3 電気防食および機械的特性
第3節 地中埋設管の腐食
 1. はじめに
 2. 土壌腐食
  2.1 NBSの暴露腐食試験結果
  2.2 土壌環境腐食因子
  2.3 マクロセル腐食
 3. 埋設配管の防食
  3.1 塗覆装による防食
  3.2 電気防食
  3.3 絶縁
第4節 火力発電プラント、原子力発電プラントにおける腐食と対策
 1. 火力発電プラントにおける腐食と対策
  1.1 腐食障害事例の変遷
  1.2 水処理技術の変遷
  1.3 腐食障害の原因と対策
   1) ボイラ水壁管のアルカリ腐食
   2) ボイラ水壁管の過熱噴破
   3) ボイラおよび高圧給水加熱のスケール生成と差圧上昇
   4) ボイラおよび過熱器管の水素脆性
   5) 過熱器管の閉塞噴破
   6) 復水器のアンモニアアタック
   7) 復水器管の潰食
  1.4 酵素処理法の適用
 2. 原子力発電プラントにおける腐食と対策
  2.1 BWRの腐食障害の原因と対策
   1) 一次冷却系配管のSCCと対策材
   2) 一次冷却系配管の熱脆化等について
  2.2 PWRの腐食障害の原因と対策
   1) 蒸気発生器(SG)の腐食障害
   2) 一次系炉内構造物の支持ピンおよびたわみピンのSCC
 3. 火力および原子力プラントのタービン障害の原因と対策
  3.1 タービン材料
  3.2 タービンの障害と対策
   1) タービンの効率低下
   2) タービン動翼とディスクの損傷
第5節 化学プラントにおける腐食と対策
 1. はじめに
 2. 化学装置とその構成材料
 3. 化学装置における損傷事例
  3.1 損傷状況の調査例
  3.2 高温における損傷
   1) 高温硫化腐食
   2) ナフラン酸腐食
   3) 水素浸食
   4) 浸炭
   5) 高温におけるエロージョン
  3.3 湿性環境における損傷
   1) 応力腐食割れ
   2) 中低温における水素に起因した損傷
 4. むすび
第6節 電子機器部品における腐食と対策
 1. 電子部品の使用環境
 2. 電子部品の腐食損傷機構
 3. 腐食要因
  3.1 温度
  3.2 相対湿度
  3.3 腐食性ガス成分
  3.4 塵埃
  3.5 海塩粒子他
  3.6 部品自体に起因する腐食要因
 4. 実環境での腐食
 5. 加速試験
  5.1 加速腐食性ガス試験
  5.2 プラスチックパッケージLSIの耐湿性試験
 6. 防食対策
  6.1 プラスチックパッケージLSIの防食
  6.2 電子部品設置環境の改善
  6.3 材料の耐食性の改良
   1) 保護膜
   2) めっき
   3) 電子材料

第3章 防食技術と防食設計
第1節 電気防食
 1. 金属の腐食と電気防食法
 2. 電気防食法の対象構造物
 3. 電気防食法の種類と方法
  3.1 外部電源法
   1) 外部電源法とその特長
   2) 電極材料の種類と性能
  3.2 流電陽極法
   1) 流電陽極法とその利点
   2) 流電陽極材料の種類と性能
  3.3 電食防止法
   1) 電食について
   2) 選択排流方式
   3) 強制排流方式
 4. 防食電位
 5. 防食電流密度
 6. エレクトロコーティング(電解被覆)
  6.1 エレクトロコーティングの生成過程
  6.2 エレクトロコーティングの組成と性質
  6.3 エレクトロコーティングの効用
   1) 腐食疲労に対するエレクトロコーティングの効果
   2) 応力腐食割れに対するエレクトロコーティングの効果
 7. 電気防食法の効果
  7.1 電気防食法適用における防食率の算出
   1) 別府湾における電気防食適用例
   2) 大阪湾における電気防食適用例
   3) 強潮流下における電気防食適用例
   4) 熱帯地方における電気防食適用例
   5) 実構造物への電気防食適用例
 8. 電気防食法における最近の話題
  8.1 近接陽極法による埋設管の防食
  8.2 白金系電極を用いた電気防食法
  8.3 すきま腐食、異種金属接触腐食に対する電気防食法
  8.4 ステンレス鋼に対する電気防食法
  8.5 太陽エネルギーを用いた電気防食法
 9. 電気防食法のまとめ
第2節 塗膜・塗装技術
 1. 塗膜の防食性(塗装による防食)
  1.1 金属の腐食と塗膜下腐食
  1.2 塗膜の防食性
   1) 塗膜の環境遮断性
  1.3 塗膜の耐候性
  1.4 塗膜の劣化形態
 2. 塗膜と環境
  1.1 室内の乾燥した環境条件にあるもの
  1.2 室内の湿潤暴露環境条件にあるもの
  1.3 田園地帯での暴露環境条件
  1.4 工業地域および海浜地域での暴露環境条件
  1.5 温度が比較的高い暴露環境条件
  1.6 没水環境の条件
 3. 防錆防食塗料
  3.1 エッチングプライマー
  3.2 鉛系さび止めペイント
  3.3 ジンククロメート系さび止めペイント
  3.4 ジンクリッチペイント
  3.5 M.I.O系塗料
  3.6 アルキド樹脂系塗料
  3.7 塩化ゴム系塗料
  3.8 エポキシ樹脂系塗料
  3.9 タールエポキシ樹脂系塗料
  3.10 ポリウレタン樹脂系塗料
  3.11 常温硬化型フッ素樹脂系塗料
 4. 防食塗料の実際
  4.1 本州四国連絡橋の塗装系
  4.2 超厚膜型エポキシ樹脂塗料
  4.3 ウレタンエラストマー塗料
  4.4 鉄筋コンクリート防食塗料
  4.5 ガラスフレーク含有塗料
  4.6 水中部用塗料
  4.7 錆面用塗料
 5. まとめ
第3節 防食塗料(材料選定および防食構造設計)
 1. はじめに
 2. 収集すべき情報
  2.1 環境条件
   1) pH
   2) 酸化性もしくは還元性
   3) ハロゲンイオンなど局部腐食性を示すイオン
   4) 温度
   5) その他の腐食影響因子
  2.2 材料の特性
   1) 炭素鋼
   2) ステンレス鋼
   3) 工業用純チタン
   4) ニッケル基の耐食合金
 3. 材料損傷や劣化現象の予測
  3.1 耐全面腐食性
   1) 硫酸
   2) 硝酸
   3) 塩酸
  3.2 耐局部腐食性およびその他の材料劣化特性の評価
  3.3 防食構造設計
   1) すきま腐食の発生が予測される場合
   2) 溶液の流動に起因する腐食の発生が予測される場合
   3) 局部的な成分の濃縮による腐食の発生が予測される場合

第4章 腐食試験と腐食診断
第1節 腐食試験法
 1. 腐食試験の目的と留意点
 2. 試験片
 3. 試験片の前処理
 4. 試験液の調製
 5. 後処理
 6. 結果の表示
 7. 促進腐食試験
 8. 実地腐食試験
  8.1 大気暴露試験
  8.2 海水腐食試験
  8.3 土中腐食試験
  8.4 炭水中の腐食試験
 9. 材料の耐食性試験
  9.1 ステンレス鋼
  9.2 銅合金
 10. 複合腐食試験法
  10.1 腐食疲労寿命試験
  10.2 エロージョン・コロージョン試験
  10.3 フレッチング・コロージョン
  10.4 伝熱面腐食試験
第2節 腐食計測法
 1. 電位の概念
 2. 腐食電位や腐食電流はどのように求めるか?
 3. 分極曲線はどのように測定するか
 4. 分極曲線から何がわかるか
 5. 簡便で迅速な腐食度の測定法
  5.1 電気化学的方法
  5.2 電気的方法
第3節 腐食診断法
 1. 腐食調査方法
 2. 腐食診断
  1.1 手順および留意点
  1.2 腐食割れの判定
 3. 腐食診断と残存寿命評価
  3.1 診断の意義
  3.2 給排水配管の劣化診断
 4. 非破壊検査法
  4.1 配管の腐食診断に適用される検査法
   1) 内視鏡(ファイバースコープ)による方法
   2) 超音波厚さ計
   3) 放射線による厚さ測定
   4) 渦流探傷法
   5) 漏洩磁束法
   6) 管内流速の測定
 5. 極値統計法による局部腐食深さの推定
 6. 腐食生成物の解析
  6.1 光学(金相)顕微鏡による観察
  6.2 透過電子顕微鏡(TEM)
  6.3 走査電子顕微鏡(SEM)
  6.4 X線回折法(XRD)
  6.5 電子線マイクロ分析装置(EPMA)
  6.6 エネルギー分散型X線分析システム(EDX)
  6.7 赤外線分光法(FTIR)
  6.8 オージェ電子分光(AES)
  6.9 X線光電子分光法(XPS)
  6.10 二次イオン質量分析法(SIMS)