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発行:(株)産業技術サービスセンター
高分子材料・技術総覧


 刊行の主旨 
  高分子産業の始まりを何時と考えるかは難しい点もあるが,少なくとも合成高分子
が工業的に生産されるようになってからは未だ1世紀を経ていない。その間,特に20
世紀後半には,安価な石油資源と石油化学の発展を背景として先ず汎用高分子などが
大量に生産され,次いで様々な特徴を持った多種多様な高分子材料が供給されるよう
になった。また30年ほど前からは,様々な機能を有する高分子材料の研究が盛んに
なってきており,これらも除々に実用に供されるようになっている。
  大量に高分子材料を使用するようになった結果として廃棄物が問題となり,マテリ
アルリサイクルが行われるようになり,一部ではケミカルリサイクルも試みられてい
る。また最近では生分解性ポリマーが一部の用途で市民権を得つつある。廃棄物はさ
しあたっての問題だが,高分子材料が生産され使われてから廃棄されるまでの全過程
を考えないと,どこにどのようなリスクがあるかが明らかにならない。これからは,
生産から廃棄までの全過程を対象にしてどのような管理がなされるべきかという問題
に取り組む必要があろう。
  こうしたことを考えて,本書の第1編は高分子材料のリスク管理とした。海外に生
産拠点を移すものが出ていると同時に,国内では材料に対する要求が複雑化・多様化・
高度化している。こうした高度な要求を満たす材料の開発を以前より少ない研究者・
技術者がやらなければならない状況にある。そこで,第2編は高分子材料の性質の制
御とした。第3編は高分子機能材料である。この分野は変化が激しいが極力最新の状
況を伝えられるように心がけた。第4編は開発・応用事例でここにはリサイクルから
機能材料までの様々な事例を集めた。
  本書は125名の方のご協力によって出来上がったものである。ご執筆いただいた
方々に感謝申し上げるとともに,本書が高分子材料の技術開発に携わる方々に活用さ
れることを期待している。
                                    編集委員長 宮 田 清 蔵
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