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ISBN 978-4-924728-64-6 C3050 

液体混合の最適設計と操作
Optimum Design and Operation of Mixing in Process Industries

●液体混合プロセスをいかに設計し制御するか、その全貌とポイントをコンパクトに集約!●
●攪拌槽、翼、攪拌速度、混合時間などミキシングの種々の操作条件をメカニズムから丁寧に解説!●
●省エネルギー、コストダウン、製品の生産効率向上、トラブル対策に役立つ座右の書!●

◇◆2012年2月発刊!! 液体混合の最適設計と操作 液体混合プロセスの全貌とポイントをコンパクトにまとめた座右の書!◆◇

●著 者 敬称略
 高橋 幸司
 
 山形大学大学院理工学研究科 教授    
 
 山形大学東北創生研究所 産業構造研究部門長
 工学博士 

●発 刊 2012年 2月 8日 
●体 裁 B5判 上製本 258頁
●価 格 30,000円+税
        ※国内送料弊社負担
●ISBN 978-4-924728-64-6
       C3050
●発 行 株式会社テクノシステム

印刷用パンフレット(PDF)

―発刊にあたって―
 液体混合は化学工業、食品工業、製薬工業等のプロセス工業において必要不可欠な操作である。原料があり、そこから製品をつくり出すためには、極端な言い方をすれば混合と分離が必要であり、液体を連続相とする対象物であれば「液体混合」が必ず必要とされる。すなわち多くの技術者や研究者は実務において液体混合に直面することとなる。例えば、企業の研究所における基礎研究や応用研究の段階では研究者は種々の化合物の合成をビーカーやフラスコ内で行う際に液体混合を用いるし、また技術開発部門では開発研究やパイロット研究の段階において技術者が実生産を意識した液体混合操作を行う。さらに現場の製品を製造する実プラントにおいては、オペレータが製品の所望の均一な品質の確保をめざすこととなる。

  しかしながら、基礎研究や応用研究では液体混合の重要性が認識されていないことが多く、実験をマグネチックスターラーで操作するのが通例である。ところが開発研究やパイロット研究の段階では実機を模擬した装置で液体混合を行う。さらに実プラントでは、原料の供給や製品の取り出しなど、実際の問題に対応すべく装置に種々の改良がなされているのが通常である。したがって、装置内の流れを制御することは難しく単純なスケールアップができないなど、多くの液体混合に関する問題に遭遇し、操作が思うように行かず苦労する場合も多い。したがって、欧米や日本の幾つかの大手の化学会社では、社内にいわゆる「ミキシンググループ」を組織し、社内で液体混合に関連する問題が発生した場合に対処できる体制を整えているほどである。

 それにも関わらず、日本の大学においては講義科目として液体混合が取り上げられることは極めて稀である。その理由は、液体混合では対象とする物質が種々雑多であり、その操作方法も千差万別であるため、液体混合が学問として体系化されていないためである。加えて企業においては、液体混合が製品製造に及ぼす効果が十分に認識されておらず、その必要性を認識していないためと考える。液体混合の基礎が理解できれば、会社内の全てにおける妥当な装置の選定ならびに操作条件の設定により省エネルギーを実現でき、さらには製品の生産効率を高めることができ、加えて、その製造工程が十分に理解されるのであれば新素材の開発も可能とすることができる。

 幸いなことに筆者は、大学4年生の卒業研究時に初めて液体混合を研究課題としてから、39年間にわたり一貫して液体混合に関する研究活動を進める機会を得ることができた。この間、多大な実験データの蓄積、論文や著書の執筆、企業との共同研究、プロジェクトの推進を行うと共に、世界で開催される主だった液体混合に関する国際会議を主催し、プログラム委員、座長を務めることはもとより、招待講演も何度か行わせて頂いた。したがって、最も広い視野で液体混合を概観できるものと自負している。本書はこれらの経験を基に、液体混合に関する研究成果を集大成したものである。

 本書を参考書として活用することにより、企業に眠っている技術や装置を復活させるばかりではなく、自社のコアコンピタンスを活かした新規な分野に飛躍するための契機になれば幸いである。                                                   
2012年 2月  高橋 幸司
 
◇◆◇目次◇◆◇
 
序章 液体混合とは
 1. 液体混合に関する研究の流れ   
 2. 液体混合の果たす役割
  2.1 省エネルギー・省資源
  2.2 生産性の向上
  2.3 新素材の開発   
 3. 液体混合に関する国際会議   
 4. 本書の取りまとめ方
 
第1章 液体混合の基礎
 1. 液体混合の目的    
  1.1 過剰混合  
 2. 液体混合機構    
  2.1 層流      
    (1) 層流せん断     
    (2) 伸張流れ     
    (3) 分配混合    
  2.2 乱流  
 3. 混合効率の評価法
 4. レオロジー   
  4.1 流体の分類    
  4.2 粘度測定    
  4.3 流動曲線モデル 
 5. 液体混合装置    
  5.1 攪拌槽     
   5.1.1 攪拌槽・邪魔板・案内円筒    
   5.1.2 攪拌翼      
    (1) 低粘度液体用攪拌翼        
      @ プロペラ翼        
      A ディスクタービン翼        
      B 平パドル翼      
    (2) 高粘度液体用攪拌翼        
      @ アンカー翼        
      A ヘリカルリボン翼        
      B ヘリカルスクリュー翼       
      C ヘリカルリボンスクリュー翼      
    (3) 近年の代表的攪拌翼       
      @ マックスブレンド翼        
      A フルゾーン翼        
      B サンメラー翼        
      C スーパーミックス        
      D ビスター        
      E Hi−F ミキサー      
    (4) ラボ用攪拌翼    
  5.2 噴流混合機   
  5.3 エアリフト   
  5.4 スタティックミキサー   
  5.5 エクストルーダー   
  5.6 混合装置の選定   
 6. 液体混合特性値
  6.1 フローパターン    
   6.1.1 フローパターン測定法     
   6.1.2 フローパターンの実測と循環時間    
   6.1.3 数値計算      
    (1) 有限要素法     
    (2) 格子ガスオートマトン法    
  6.2 攪拌所要動力     
   6.2.1 攪拌所要動力測定法    
   6.2.2 動力曲線    
  6.3 混合時間    
   6.3.1 混合時間測定法     
   6.3.2 混合時間と攪拌レイノルズ数の関係  
【演習問題】
第2章 高粘度液体の混合
 1. フローパターン    
  1.1 フローパターンの測定―あらゆる問題解決のための糸口―  
  1.2 数値計算による混合装置の最適化
       ―装置改良のための最適手法―   
 2. 攪拌所要動力    
  2.1 ニュートン流体の攪拌所要動力    
  2.2 非ニュートン流体の攪拌所要動力     
   2.2.1 Metzner-Ottoの方法     
   2.2.2 代表せん断速度の相関
          ―代表せん断速度は装置形状のみで決まる―  
 3. 混合時間   
  3.1 ニュートン流体の混合時間     
   3.1.1 混合時間に及ぼす翼の幾何学的形状の影響      
    (1) 最適な幾何学的形状      
    (2) 数学モデルの導出      
      @ クリアランス内のせん断速度
      A 軸方向循環流量       
      B 交換流量    
   3.1.2 粘度比の大きく異なる液体同士の混合  
   3.1.3 液位が変化するときの混合時間  
   3.1.4 エクストルーダーによるニュートン流体の混合
  3.2 非ニュートン流体の混合時間
       ―本当に無次元混合時間は一定か?―  
【演習問題】
第3章 気液混合
 1. 気液混合用攪拌槽  
 2. 気液の流動状態   
  2.1 完全気体分散攪拌速度の測定と相関 
 3. キャビティ  
 4. 攪拌所要動力
 5. 気泡径分布とSauter平均径 
  5.1 気泡径分布      
    (1) 分布の形状     
    (2) 槽内各所の気泡径分布  
  5.2 Sauter平均径
 6. 合一頻度
 7. 物質移動係数とガスホールドアップ
 8. 気液混合における液体側の混合時間
 9. 泡の発生と消泡   
 10. 新規なバイオリアクター  
 11. 非常に通気量が多い場合の気液混合
     ―どこまで通気を多くできるか―   
 12. 多段翼による気液混合    
【演習問題】
第4章 液液混合
 1. 液液混合用攪拌槽  
 2. 液滴の分裂挙動    
  2.1 単純せん断場における液滴の分裂  
  2.2 攪拌槽内の単一液滴の分裂     
    (1) 分裂位置      
    (2) 分裂個数  
 3. 液滴の分裂機構  
  3.1 液滴の粘度が小さい場合  
  3.2 液滴の粘度が大きい場合
 4. 液滴の合一機構   
 5. 液滴径と操作条件の関係   
  5.1 平均液滴径    
  5.2 液滴径分布の経時変化    
    (1) 分裂モデル     
    (2) 合一モデル   
  5.3 液滴径分布の相関―分散相粘度の高いときの液滴径分布―
 6. 完全液液分散攪拌速度の測定と相関   
 7. 非ニュートン性液滴
【演習問題】
第5章 固液混合
 1. 固液混合用攪拌槽  
 2. 完全浮遊攪拌速度の測定と相関   
  2.1 粒子浮遊モデル    
  2.2 完全浮遊攪拌速度の測定と相関  
  2.3 完全浮遊に及ぼす幾何学的形状の影響
    (1) 翼径の影響−どのような大きさの翼を選定すべきか−     
    (2) 翼の設置位置の影響      
    (3) 翼の最適な大きさと設置位置   
    (4) 槽底形状の影響      
    (5) 案内円筒の影響      
    (6) 案内円筒と輪郭型底面の影響    
  2.4 気固液系における完全浮遊    
  2.5 完全浮遊攪拌速度のスケールアップ   
 3. 固体粒子濃度の制御   
 4. 高濃度固液混合−注意すべき操作−   
 5. 粒子−翼衝突頻度  
  5.1 衝突に関する理論的取り扱い    
  5.2 粒子−翼間衝突頻度測定法  
  5.3 衝突頻度に及ぼす実験条件の影響   
  5.4 衝突位置に及ぼす実験条件の影響 
  5.5 衝突頻度のスケールアップ   
 6. 翼による凝集粒子の細分化
 7. 溶液晶析における粒子径分布制御  
  7.1 翼の設置位置の影響
  7.2 翼の種類の影響    
  7.3 槽底形状の影響   
  7.4 邪魔板形状の影響   
 8. 反応晶析に及ぼす攪拌条件の影響
 9. 液体より軽い固体の液中への分散
 10. 多段翼による固液混合   
 11. 物質移動    
  11.1 物質移動係数の測定  
  11.2 物質移動係数と攪拌速度の関係 
  11.3 物質移動係数の相関   
    (1) 固液系における物質移動係数    
    (2) 気固液系における物質移動係数
【演習問題】
第6章 カオス混合 −これからの液体混合−
 1. カオスの定義  
 2. カオス混合の混合機構― 2次元の流れ場におけるカオス混合―   
 3. カオス混合による液体混合装置内の混合の促進   
  3.1 時間的カオス混合     
   3.1.1 攪拌速度ならびに回転方向を変化させる非定常攪拌    
   3.1.2 上下動による非定常攪拌    
   3.1.3 特殊な攪拌システム  
  3.2 空間的カオス混合    
   3.2.1 エクストルーダー内の混合ピン   
   3.2.2 攪拌槽における空間的カオス混合    
    (1) 偏心攪拌      
    (2) 傾斜攪拌      
    (3) 攪拌槽の形状      
    (4) 特殊な攪拌装置    
    (5) 強制的な空間的カオス混合−物体の挿入−  
 4. カオス混合の応用   
  4.1 懸濁重合における粒子径分布制御   
  4.2 シリカマイクロカプセルの粒子径分布制御
【演習問題】
索引

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